東京小旅行の巻

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《上北沢編 Part1》

さあどうだ!これが噂のおばけ屋敷。なんて、噂にはなってないんだけど、そう、ぼくが体験したおばけ屋敷です。いかにも出そうでしょ。一軒家の1階と2階を別々に玄関をつけて貸していて、ぼくが住んでいたのはその1階。ちょうど駐車場のフェンスに隠れてよく見えないけど。そういえばぼくが住んでいた頃は隣は駐車場じゃなくて別の一軒家が建っていたはず。いつのまにやら取り壊されたんだな。おかげでお化け屋敷がむき出しだ。(もし関係者の方がこれを御覧になるようなことがあったら本当にごめんなさい。でも本当に出たんです。)

 

そして正面玄関の様子。この木戸を開けると玄関のドアがある。木製の塀と木戸はむかしのままだ。もちろん今も誰かが住んでいるようでトイレの電気がついていた。(写真右側のあかりがそう。) ほらね、正面から見てもやっぱり出そうでしょ。「いま住んでるひとー、大丈夫ですかー」

1989年4月〜1990年10月(?)まで入居
3畳+7畳+台所2畳、風呂なし水洗トイレ付で月額37,000円
収納(押入れ)たっぷりで、一人じゃ使い切れなくて押入れはまるまるひとつ空いていた。月2万円だった阿佐ヶ谷のグリーンアパートに比べると 大躍進。 でも出たんです。

それではどういうふうに出たかをお話しましょう。
引っぱった割にはたいしたことないかもしれません。出たというより気配を感じたといったほうがいいかもしれません。な〜んだよ、なんていわずに聞いてください。では、はじまりはじまり〜


最初は引っ越してきたその日の夜だった。
友人ふたりに手伝ってもらって引越し作業を終え、お手伝いのお礼にと一杯飲みに出かけた。友人のひとりは家が遠いため、そのあとうちに泊まることとなって、ぼくと友人は布団を並べて眠りについたのである。

2、3時間経った頃だろうか。ふと目が覚めると、お決まりの金縛りで体が動かない。目は開くからまわりの景色は見えるし、意識もはっきりしている。疲れていると金縛りにあうことはよく知られている通りだし、これまでも結構金縛りにあっていたので特に怯えることもなく、だけどやっぱり嫌なのでなんとか金縛りをとこうと体を動かそうとしてがんばっていた。

すると耳元で、「スー、スー、スー・・・」...吐息らしきものが聞こえる。え?一瞬ドキッとしたが、耳の向いている方向の関係で友人の寝息が耳元で聞こえたのだろうと思って落ち着いて耳を澄ました。「フゴー、フゴー、フゴー」...ぼくと1メートルほど間隔をあけて眠っている友人の寝息は明らかにさっきの吐息とは違っているし、耳元でなんか聞こえない。

こ、こ、これは・・・一気にぞっとしてまだ金縛りのままの状態で「神様〜、どうかぼくを助けてください。何か悪いことをしたなら謝ります。かみさま〜」普段は信仰心など持ってもいないくせに、まさに困った時の神頼みで、そう心の中で叫んでいた。

怖いので吐息は聞かないようにしながら、もがいていると・・ガクン。急に金縛りがとけて体が自由になった。ドキドキしながらも、さっきのは、やはり出たのか?と思いつつこわごわ耳を澄ますと、、、
「わ・た・し・は・こ・の・へ・や・で・・・・・」

どきゃーーーん・・・・というのは嘘で、=失礼失礼、ちょっと怖がらせてみました。では、ちょっと巻戻して、

ドキドキしながらも、さっきのはやはり出たのか?と思いつつこわごわ耳を澄ますと、
「フゴー、フゴー、フゴー」...やはり聞こえているのは友人の寝息だけであった。やはり気のせいだったのか?それにしてはやけにリアルだったし・・・腑に落ちないまま、やっぱり怖いけれど、わざわざ友人を起こすわけにもいかないので「もう眠るしかない」と思い、無理やり眠ろうとしたらあっという間に眠ってしまった。

おっと、怒らないで下さい。別にオチをつけたわけではありません。まだまだ続きがあるのです。けして嘘は書きません。って、さっき嘘ついたばかりじゃないか!いえいえ、あれは嘘ではなく演出です。事実をそのまま書いてもつまんないでしょ。あ、でもけして作り話ではありませんよ。このあと、やはりそうだったのか!という事実が突きつけられるのです。さてさて、無駄なおしゃべりはこのぐらいにしておきまして、怒とうのエンディングをどうぞ!

怒とうのエンディングはこちら!!




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