東京小旅行の巻 |
2001年11月某日 ふと思い立って、かつてぼくが暮らしたことのあるアパートを探訪することにした。 ぼくは19歳で上京してから現在まで5回引越しをして、いまのところが6軒目の部屋だ。今回は独身時代に住んでいた3ヶ所を探訪した。阿佐ヶ谷〜上北沢〜千歳烏山と、ちょっとした小旅行だ。この旅の続きは後日あるかないかわからないが、またふと思い立って出かけるかもしれない。 では東京小旅行の巻、阿佐ヶ谷編からスタートです。 |
《阿佐ヶ谷編》 1985年4月〜1989年3月までの学生時代4年間を阿佐ヶ谷のオンボロアパート『グリーンアパート』ですごした。いつ建てられたのかは聞いていないが、おそらく昭和30年代に建てられたであろうと想像する。柱には背丈を計ったキズがついていて、そのキズの脇に昭和42年と書き込まれていたから、少なくともそれ以前の築だろう。 台所0.5畳+6畳一間、トイレは共同で月2万円の家賃だった。台所といっても玄関を開けた所にアルミ板の汚い流し台が置いてあるだけでもちろん水しか出ない。でもちゃんと都市ガスはきていて、前の住人が置いていった一口コンロがこじんまりと流し台の脇に置かれていた。貧乏自炊派のぼくはこの狭い流し台のところでいつも自炊していたので部屋の中はいつでも小さなラーメン屋のように油でベトベトしていた。 残念なのはその頃の写真が1枚もないということ。カメラは持っていなかったし、その頃はインスタントカメラなんてものもまだなかったんじゃないかな。と言うより、その頃は写真を撮ろうとは考えもしなかったのだろう。だけどあの部屋の映像は今でも鮮明にぼくの頭のなかに焼き付いている。 ぼくが住んでいたグリーンアパートへ通じる小道、というか玄関先。大家さんはぼくが卒業して部屋を出ると同時にグリーンアパートを取り壊してそこにマンションを建てた。ぼくが引っ越していく時に大家さんは「今度は奥さんを連れて遊びに来てね」なんて言ってたけど、あれから12年後、本当に奥さんを連れて遊びにきた。でも、ただ玄関先でコソコソ写真を撮ってただけ。ただのあやしいやつらだ。
阿佐ヶ谷の中杉通りに面したところにあるコインランドリー。画像が粗いうえ暗いのでわからないと思うけど、とにかくここが思い出のコインランドリー! 学生の頃いつもここで洗濯していた。たしか小さいほうの洗濯機で1回200円だったと思う。乾燥機は1回10分で100円だったはず。でも最低20分はやらないと乾かない。だいたいは乾燥機にはかけないで、ぬれたまま持って帰って部屋の中に干していた。だからぼくの洋服はいつも半乾きのくさいにおいがしていたかもしれない。
偶然なことに、ぼくの妻も結婚前に阿佐ヶ谷に住んでいた。それはぼくが阿佐ヶ谷を離れてから何年もあとになってからのことだ。しかもグリーンアパートがあったところから2〜300メートルしか離れていないところ。ついでに妻が住んでいたそのマンション(?)にも立ち寄って、自分が暮らしていた部屋の郵便受けを指差して記念写真。あやしすぎる。(しかも顔がモモだし・・・)
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さあ、次は上北沢編です。この上北沢の家は何を隠そう、おばけ屋敷だったのです。いかにも出そうなその外観もしっかりカメラに収めてきました。とくと御覧あれ〜〜〜→→ |